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中井孝章著
『頭足類画の深層/描くことの復権』
(四六判127頁/本体価格1200円)
幼児・アルツハイマー症患者・スキゾイドが、頭足類画を描くことに着目し、そこに見いだされる身体像と自己意識の有り様を分析する。
【内容もくじ】
<1部 頭足類画の深層>
T.現代のナルキッソスと人間の宿命
U.鏡像段階の理路と3歳児の自画像としての「頭足類画」
―≪nobody≫と≪somebody≫のあいだ 1.転倒としての鏡像段階―H.ラングの学説を中心にして 2.「頭足類画」のロゴス―幼年性と≪no-body≫
V.鏡像認知の崩壊現象とスキゾイドにみる「頭足類画」的自画像―引き裂かれた自己の末路 1.アルツハイマー症患者における自己鏡像認知の崩壊 2.スキゾイドにおける引き裂かれた自己―R.D.レインの学説 を中心にして
W.鏡像段階という逆説あるいは自我という幻想
<2部 描くことの復権>
1.「失画症」の意味するもの
2.眼と手の交通としての美術
3.「創造」神話と表現主義の隘路―「学校芸術」の問題点 4.マニエリスムの中心原理としての模倣―美術の技芸モデル
5.マニエリスム美術教育論の展開―「芸術による教育」から「美術の教育」へ
6.描くことの復権に向けて
著者紹介
1958年生まれ。筑波大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。
現在,大阪市立大学生活科学研究科助教授。専門領域は,教育学(主に,教育方法学)。
学術博士(大阪市立大学)。
著書
『「学校知」変革の戦略』(日本教育研究センター,2004年)
『学校教育の時間論的転回』(溪水社,2004年)
『学校教育の認識論的転回』(溪水社,2004年)
『言葉遊びの教育記号論』(三学出版,2004年)
『教育関係論の現在』(分担執筆/川島書店,2004年)
『カウンセラーは学校を救えるか―「心理主義化する学校」の病理と変革―』(吉田武男と共著/昭和堂,2003年)
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