藤井常文著
留岡幸助とペスタロッチ
―巣鴨家庭学校を舞台にした教育実験―
(A5判307頁/本体価格2300円)
二つの家庭学校は…、共にこだわり続けているものがある。それは子どもを「自立」した社会人に育て上げるべく、「愛と知恵を存分に与える」生活教育の実践である。留岡幸助が巣鴨の地で高く掲げた創業の理念である。それ故、二つの施設はそれぞれの地で、今もなおペスタロッチの精神を脈々と受け継ぎ、結実させていることを示している。(おわりにより)
<内容目次>
第一部 研鑽を積む 第一章 基督教信仰と学問探究 第二章 社会的事実の発見とアメリカ留学
第二部 啓発活動と教育実験への準備 第一章 慈善事業の組織化と保護実践 第二章 『感化事業之発達』の刊行 第三章 『慈善問題』の刊行 第四章 頓挫した東京感化学校設立構想
第三部 実験の土台と理念 第一章 開校を巡って 第二章 実験の土台 第三章 感化教育の理念
第四部 開花した現場実験 第一章 実行主義 第二章 代用感化院の指定を巡って 第三章 賞罰を正しくする実践 第四章 知育の実験 第五章 身体の改造 第六章 実業教育 第七章 宗教教育 第八章 近隣社会の拠点として 第九章 本校の運営を巡って
補遺 社会事業家としての発言 第一章 白痴院の視察 第二章 岡山孤児院の解散を巡って 第三章 旧少年法の成立を巡って
《著者紹介》東京都児童相談所児童福祉司。
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