女性ライフサイクル研究所発行・三学出版発売
『女性ライフサイクル研究第14号』
(A5判138頁/税込価格1050円)
戦争のニュースを耳にしない日はないといっても過言ではないほど、戦争が身近なものとなりつつあります。海外ではここ20年、ホロコーストや戦争などマスレベルで起こったトラウマの世代伝達についての研究が盛んに行われてきましたが、戦争による破壊は目に見えるものばかりではありません。マスレベルのトラウマは、何世代にもわたって私たちの人間性を蝕んでいきます。戦争の惨禍を繰り返さないために、今こそ、その破壊の恐ろしさを正視し、過去の戦争が意義ある形で世代を越えて伝えられ、受け継がれてゆく必要があります。この本は、そんな戦争とトラウマの関連に迫る最初の第一歩です。
<内容目次>
特集「戦争とトラウマ」
序 戦争とトラウマ―語り継ぎと歴史の形成・教育…村本邦子(女性ライフサイクル研究所) 特別寄稿 日本におけるトラウマ研究と戦争のトラウマについて…メアリー・ハーベイ(ハーバード大学/ケンブリッジ病院暴力被害者支援プログラム指揮者)
1 戦争体験を語り継ぐ
●沖縄 沖縄戦とひめゆりを語り継ぐ…下地久美子・渡邉佳代(女性ライフサイクル研究所) ●広島 広島被爆体験を語り継ぐ…西順子(女性ライフサイクル研究所)●自己との対話 いくつかの戦争、自分史をみつめて―心の内戦、国家間戦争、内向きの軍隊、構造的暴力、性戦争…粟野真造(アンラーンの会世話人、元北教大非常勤講師)
2 戦争の歴史と平和教育
●平和教育 今日の中学生に見る「平和と戦争」…小田裕子(女性ライフサイクル研究所) ●レポート ある小学教諭のホームページに見る「平和学習」…原田光恵(女性ライフサイクル研究所)●戦時・性暴力 戦時・性暴力を防止するために…窪田容子(女性ライフサイクル研究所) ●女性の戦争協力 銃後の女性の戦争協力を問い直す―国防婦人会の活動から…津村薫(女性ライフサイクル研究所)
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