木村隆夫・著
『非行克服の援助実践』 ―ある保護観察官の実践的非行臨床論―
(四六判196頁/ 税込価格1890円)
「非行臨床での援助とは心と心つなぐこと」「最大のピンチは最大のチャンス」をモットーに全力投球する姿をえがく
子どもたちが、なぜ非行という形でしか自己表現ができないところまで追いつめられたのか、それにもかかわらず、わずかの支援でしかないのに、支援者の期待に応えようとする子どもたち自身の、非行克服への努力と回復力の驚異をえがき、「ひと」を理解し信頼することの大切さを述べる。
さらに、非行克服支援の第一線に立つ市民専門家としての保護司の情熱と献身的な行動、ときには保護司の家族ぐるみの支援活動が、いかにして非行少年たちの心を開き、健全な社会人としての成長を援助しているのかを述べる。
【内容もくじ】
第一章 少年非行の動向 A 最近の非行の特徴 B 非行少年の心身の状況 C 非行少年をめぐる諸環境
第二章 非行克服のための援助のあり方 A 保護司の支援活動から学ぶ B 「非行」と向き合う親たちの会の自助活動から学ぶ C 非行克服のための援助技術 D 社会資源の活用とサポート・ネットワーク
第三章 非行克服の援助実践 1 暴力非行 2 覚せい剤・薬物乱用 3 心の病を抱えた少年・青年への援助 4 ひきこもりの少年・青年への援助 5 社会参加活動による支援 6 再非行の危機から立ち直ろうとする少年への援助 7 集団いじめ克服支援 8 危機的場面における援助
【著者紹介】
日本福祉大学社会福祉学部卒業、保護観察官。東海非行問題研究会事務局長 、東海「非行」と向き合う親たちの会世話人、あいち県民教育研究所研究員など。著書「子どもと青年の心の援助」(共著)ミネルヴァ書房、「少年『5000万円』恐喝事件を読み開く」(共著)フォーラムA、「社会福祉辞典」(共著)大月書店ほか。 |