生き方の道徳教育

出版目録のトップへ

出版一覧表へ

書名一覧へ

太田直道著
生き方の道徳教育

―現代道徳哲学二十講―
(四六判194頁/税込価格2100円送料1冊160円)


本書は今日の道徳教育にたいする一つの批判書である。
私が、道徳教育に関心を寄せ、哲学のサイドから発言してみようと思うようになったのは、私自身の哲学研究の関心が人間精神論に集中するようになっているからでもある。また現代人に迫っている精神的崩壊の危機、とりわけ子どもたちが陥りつつある「心の無機質化」と「行動の短絡化」の問題に関心を寄せざるをえなかったからでもある。 本書において、私は道徳教育を再構成するための視点を提供することを試みた。どのようにすれば子どもの心を動かし、人間的成長への道を歩ませることができるかということについて若干の提言を行ったつもりである。本書が現場で苦悩する教師たちにとってヒントとなる考え方を示しているならば幸いである。(はじめにより)        

<内容目次>

第1講 道徳教育へのとまどい

第2講 道徳の授業について  

第3講 子どもの道徳的素質

第4講 日本人の道徳観 

第5講 人格教育と道徳 

第6講 道徳の文化的基礎 

第7講 主知主義の道徳論 

第8講 主情主義の道徳論 

第9講 道徳の始まり 

第10講 自己の道徳  

第11講 表現の道徳 

第12講 道徳から宗教へ 

第13講 日本人の心と宗教 

第14講 宗教的涵養について 

第15講 生の道徳 

第16講 生命思想の諸源泉 

第17講 汎生命主義の復権 

第18講 道徳と倫理の関係 

第19講 道徳教育から哲学教育へ 

第20講 足もと道徳のすすめ 

《著者紹介》宮城教育大学教授 (著書)『カントの人間哲学』(晃洋書房)『揺れる子どもの心』(三学出版)