中井孝章著
〈連〉のナラティヴ
―〈他者〉と出会う技法―
(四六判100頁/定価本体1200円送料1冊164円)
連句とスクィグル・ゲーム
私たち現代人もまた、かつての「寄り合い」のように、新たな公共性を築くために、無縁の世界を契機にしていくことができるのではなかろうか。「会話」を続ける、自己と他者との出会いの可能性として、連句やスクィグル・ゲームを媒介として、「教師―生徒」関係および生徒同士の関係についてのべ、「親―子ども」関係について述べていく。
<内容目次>
序論―無縁の再組織化と新しい公共圏の創出
T.「学習」概念の転回―「表象主義」から「正統的周辺参加」へ
U.「学級」概念の転回―「学級=生活共同体」から「学びの共同体」へ
V.共同制作による「学びの共同体」の創造―「読み手⇔聞き手(書き手)」の相互変換
1.新聞作りと群読―場のモデル
2.連句の授業実践と共生の作法―連句モデル
(1)連句の構造と時間
(2)連句的な言葉遊びとしての「まわし物語」
(3)付け句でつながる連句の授業実践―近藤真のリテラシー革命
W.共同制作から立ち上がる新たな学校像
INTERFACE ―連句とスクィグル・ゲーム
X.連句モデルとしてのスクィグル・ゲーム
―連の技法とウイニコットとの架橋
1.スクィグル・ゲームと移行対象・現象
2.わが国におけるスクィグル・ゲームの現状
3.コミュニケーションツールとしてのスクィグル・ゲーム
(1)共同注視とは何か
(2)二者間「内」交流と二者間「外」交流
(3)スクィグル・ゲームの過程における二者間交流
(4)二者間「内」交流と二者間「外」交流の二重性―連の技法としてのスクイグル
4.スクィグル・ゲームの実践と効用
《著者紹介》大阪市立大学教授 (著書)『学校知のメタフィジックス』(三省堂)『テレビを絵本に代えて』(三学出版)
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