名古屋心理科学研究会編
大村恵子・神田直子・田口久美子・布施佐代子・別府悦子・森陽子・横山明
『保育のための発達と教育の心理学』
(四六判110頁/税込価格1155円)
かつて子どもを「まるごととらえる」ことが強調された。この主張の価値は、今も失われていない。むしろ受験競争がますます激しくなり、学力偏差値を通してのみ子どもを評価するようになり、子どもたちが突然「キレる」状況に追い込まれている現在こそ、「まるごととらえる」姿勢がよりいっそうもとめられているといえよう。それで発達と教育を結びつけ、さらに生活という活動を背景にして心理を考えていこうとした。それが見えやすい幼児期にここでは、焦点をあてる……(はしがきより)
【内容もくじ】
- 第1講 今、なぜ教育と発達の心理学を学ぶのか
- 第2講 「大きくなる」という言葉にこめられている大人の願い
- 第3講 幼児は何かを話したくて、話したくてたまらない
- 第4講 幼児はほうびがもらえなくても、ほめられなくても学ぶ
- 第5講 ほめるのがいいか、叱るのがいいかと聞かれたら
- 第6講 早期教育……早いことはいいことか
- 第7講 遊べない子って本当にいるだろうか
- 第8講 幼児でも自分たちで遊びの規則を守り、変えて遊べるか
- 第9講 父親の子育て参加と家族関係
- 第10講 ハロー効果とピグマリオン効果
……いうことをきく子はすべてよい子か
- 第11講 よい聞き手とは
- 第12講 障害児保育……どんな子どももみんな友だちになろう
- 第13講 保育者には幼児をめぐって苦労もあるから喜びも大きい
|