村本邦子・著
『援助者のための女性学入門』 FLC21援助者ナビ(2)
(四六判144頁/税込価格1365円)
援助者の何気ないひとことが、被援助者を傷つけ、セクシュアル・ハラスメントに結びつきかねない危険性がある。ドメスティック・バイオレンスの被害者に、「どうして逃げないの?彼を、愛しているからでしょう」と言う。セクシュアル・ハラスメントの被害者に、「きっぱりと、ノーと言うべきだったよ」と言う。人の援助に関わる時、ぜひとも、ジェンダーに敏感であって欲しいと思う。援助者が、ジェンダー、とくに女性の問題について、基本的な理解をし、自由で視野の広い援助を提供することができるよう、この本を著した。(はじめにより)
【内容もくじ】
第1章 女性学とは何か 1 女性学とは? 2 フェミニズムとは? 3 女性解放運動と女性学 4 男性学・ジェンダー研究と、女性学のこれから
第2章 性差と性差別 1 性差とは何か 2 セックスとジェンダー 3 性は二分割できるのか? 4 ジェンダー概念の新たな展開 5 性役割と性差別 6 身近な性役割と性差別 7 性別秩序を超えて
第3章 母性解読 1 無償の愛? 2 「母性」とは何か 3 母性の歴史 4 三歳児神話 5 「母性」からケア機能へ 6 「父性」から支え・導き機能へ
第4章 子どもの虐待 1 子どもの権利と虐待 2 虐待の種類と実状 3節 虐待の影響 4 闇教育 5 子どもの虐待を防止するために
第5章 女性への暴力 1 女性への暴力の発見 2 ドメスティックバイオレンス(DV) 3 レイプ 4 セクシュアルハラスメント 5 女性への暴力をなくすために
第6章 女性と仕事 1 仕事とは何か? 2 女性の仕事の変遷 3 主婦と家事労働 4 働く女性の実情 5 女性の仕事のこれから
第7章 女性の体と産む、産まない 1 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ 2 出産に対する医療の介入 3 人工妊娠中絶 4 出生前診断 5 不妊治療 |